
「太陽光って、結局のところ元は取れるの?」——家を建てる人が必ず迷うところです。今日は我が家の太陽光(約5kW)の、2年分の売電明細をそのまま公開して、回収できるのかを実数で計算します。
「太陽光発電 元が取れる」「太陽光 後悔」——そう検索する方の多くは、屋根に太陽光をのせるべきか迷っているのだと思います。営業トークでは「絶対お得です」と言われ、ネットでは「やめとけ」という声もある。何を信じればいいのか分からない。
そこで、我が家の実際の売電額(2年分)を全部出して、回収できるのかを正直に計算しました。結論から言うと、我が家の太陽光は、約11〜12年で元が取れる計算です。ただし、これには大事な前提があります。それも含めて、隠さず書きます。
※この記事は2026年6月時点の情報です。売電額は我が家の実際の明細に基づく実測値。設置費用・発電量の相場は公的資料・業界データを参照しています。FIT単価や費用相場は時期・地域で変わります。
まず、太陽光の「元が取れる」とはどういう計算か
太陽光で得をする金額は、実は2種類あります。ここを分けて考えないと、計算がぐちゃぐちゃになります。
- ① 売電収入:余った電気を電力会社に売って得るお金
- ② 自家消費による節約:太陽光でつくった電気を自分で使い、買う電気を減らした分
多くの人は①の売電ばかり見ますが、実は②の「買わずに済んだ分」も立派な得です。両方を足して、設置費用を何年で回収できるかを見るのが正しい計算です。
我が家の売電、2年分の実額を公開します
我が家は屋根に約5kWの太陽光をのせています(FIT単価=固定買取価格は16円/kWh)。2年分の売電額の実績がこちらです。
| 金額 | |
|---|---|
| 年間の売電収入(2年平均) | 約56,600円 |
| 自家消費による節約(推定) | 約54,400円 |
| 年間の経済効果 合計 | 約111,000円 |
売電だけ見ると年5万6千円。「思ったより少ない」と感じる方もいるかもしれません。でも、自家消費で買わずに済んだ電気代を足すと、年間で約11万円の働きをしています。

売電の通帳だけ見ていたら『あれ、こんなものか』と思っていました。でも、買う電気を減らした分も合わせると、しっかり働いてくれているんですね。
で、何年で元が取れるのか
我が家の太陽光(約5kW)の設置費用は、相場でいうと120〜134万円ほど。年間の経済効果が約11万円なので——
| 設置費用 | 回収年数 |
|---|---|
| 120万円 | 約11年 |
| 134万円 | 約12年 |
約11〜12年で回収できる計算です。そして太陽光パネルの寿命は20〜30年と言われています。つまり、回収したあとの10年以上は、ほぼまるごとプラス。我が家の場合、太陽光は「のせて正解」でした。
ただし、ここが大事な前提
「じゃあ誰でも11年で回収できるんだ」と早合点しないでください。回収年数は、いくつかの条件で大きく変わります。
① 設置費用が高いと、回収は延びる
当然ですが、設置費用が高ければ回収は遅くなります。複数社から見積もりを取って、適正価格で設置することが大前提です。
② 日射条件(屋根の向き・地域)
南向きの屋根で、日射量の多い地域ほど発電量が増えます。九州は日射量に恵まれた地域なので、太陽光には有利です。北向きの屋根や、日当たりの悪い立地では、同じ容量でも発電量が落ちます。
③ FIT(固定買取)の期間と単価
売電単価は年々下がっています。我が家は16円ですが、これから設置する方はもっと低い単価になる可能性があります。ただし、売電単価が下がるほど「売るより自家消費」の価値が上がるので、構造としては大きく崩れません。

大事なのは、営業さんの『絶対お得です』を鵜呑みにせず、自分の家の条件(屋根の向き・設置費用・地域)で計算してみることです。我が家は条件が良かったから11年でしたが、誰でも同じとは限りません。
「売電で儲けよう」は、やめたほうがいい
最後に、いちばん伝えたいこと。太陽光を「儲けるため」に考えると、たいてい後悔します。
我が家の売電は年5万6千円。これは「儲け」と呼べる額ではありません。でも、それでいいんです。太陽光は、自分の家の電気を自分でつくって、買う電気を減らし、電気代の値上がりに対する備えにするもの。儲けではなく、暮らしの安定のための設備です。
この前提を間違えて、「売電でガッポリ」と期待して大きな容量をのせたり、高い蓄電池に手を出したりすると、数字が合わなくて苦しくなります。儲け目的の設備投資はおすすめしません。
まとめ
- 太陽光の得は「売電」+「自家消費の節約」の2つ。両方を足して計算する
- 我が家(約5kW)の年間効果は約11万円(売電5.6万+自家消費5.4万)
- 設置120〜134万円なら約11〜12年で回収。パネル寿命20〜30年なのでその後はプラス
- ただし設置費用・屋根の向き・地域・FIT単価で回収年数は変わる。自分の条件で計算を
- 「売電で儲ける」発想はやめる。太陽光は暮らしの安定のための設備
太陽光をのせるか迷っている方へ。「元が取れるか」は、あなたの屋根とあなたの見積もりでしか答えが出ません。我が家の数字は、そのひとつの参考にしてください。
「太陽光に蓄電池も足せば電気代0円になる?」を本気で計算した記事はこちら。営業トークの検証までしています。
👉 太陽光+蓄電池で電気代0円にできる?我が家の数字で本気でシミュレーションした結果
よくある質問(FAQ)
Q1. 太陽光は何年で元が取れる?
A. 我が家(約5kW)の2年の実測ベースでは、売電+自家消費の効果が年約11万円で、回収は11〜12年の見込みです。
Q2. 売電で儲かりますか?
A. 儲け目的はおすすめしません。FIT16円/kWhの我が家で、売電は月平均 約4,700円。自家消費と合わせて「長く付き合う」設備です。
Q3. 蓄電池も一緒に載せるべき?
A. 我が家の実測で計算したところ、現状の価格では寿命内に回収できませんでした。くわしくは蓄電池シミュレーションの記事をどうぞ。
我が家がどんな家に住んでいるのかは、こちらから。
📓 もっと踏み込みたい方へ(note・有料記事)
▶ 家づくりの検討から会社選びまで、当ブログの全記事を「読む順番」に整理した保存版ロードマップまとめもどうぞ。
パッシブハウスに住んで2年。光熱費・夏の暑さ・後悔まで、実際のところを全部書きます
太陽光・蓄電池・家の性能を、30年分のトータルコストで計算しています。
【参考】太陽光の設置費用・発電量の相場:経済産業省・資源エネルギー庁の資料および業界データ。我が家の売電額は実際の明細に基づく実測値です(2026年6月時点)。
なお、「もっと厳しい前提(売電収入だけ・パワコン交換費込み)で見たらどうなるか」を検証した別記事もあります。慎重派の方はこちらもどうぞ。
▶ 【正直レビュー】太陽光は載せて得した?厳しめに計算してみた検証版


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