結論から言います。栗の無垢床と塗り壁の家に2年住んで、床には傷も水シミもあります。壁の角には子どもの手垢もあります。それでも後悔はゼロです。色は少しずつ深くなって、むしろ新築のときよりいい表情になってきました。メンテナンスは2年間、何もしていません。「無垢床は傷だらけになって後悔する」と検索している方へ、実物の2年後を正直にお見せします。

子ども3人が毎日走り回る家です。「きれいに保てているか」と聞かれたら、正直きれいではありません(笑)。でも「選んでよかったか」なら、迷わずよかったと答えます。その違いを今日はお話しします。
わが家の仕様|栗の無垢床と塗り壁。「あとで、いい色になる」前提で選んだ
わが家の床は栗(クリ)の無垢材、壁は職人さんが手で塗った塗り壁です。ビニールクロスと合板フローリングに比べると、初期費用は確実に上がります(この「素材コスト」の話は工務店とハウスメーカーの比較記事で書きました)。
選ぶときに工務店の方と相談して決めた基準が、いま思えば一番よかったポイントです。それは——
「新築のときに完璧な色」ではなく、「時間が経ったときにいい色になる」方を選ぶ
栗の床は、張ったばかりのときは正直「明るすぎるかな?」と感じる色でした。でも工務店の方いわく、時間とともに色が深くなっていく木だと。その言葉を信じて選んで、2年経った今、その通りになってきています。
2年後の床のリアル|傷はある。水シミもある。でも色は良くなった
傷:あります。子どもの傷も、大人の傷も
正直に書きます。床には傷があります。おもちゃを落とした傷、椅子を引きずった痕、子どもがつけたのか大人がつけたのか、もう分からない傷。子ども3人の家で、無垢の床が2年間無傷でいられるはずがありません。
ただ、不思議なもので、無垢材の傷は「破損」ではなく「暮らしの跡」に見えるんです。ビニール系の床材は表面のプリント層が剥がれると下地が見えて「壊れた」感じになりますが、無垢材は中まで同じ木なので、傷も含めて木の表情になじんでいきます。
水シミ:洗面まわりの床には、はっきりあります
いちばん正直に書くべきはここだと思います。歯磨きや手洗いをする場所の床には、水シミがあります。子どもたちが毎日ポタポタ落とすからです。「無垢床は水に弱い」は、わが家の実感としても本当です。
これから無垢床にする方は、洗面・脱衣まわりだけタイルやクッションフロアなど水に強い床材に切り替えることを検討する価値があります。わが家はそこまで気にしていませんが、シミが気になる性格の方は、ここが一番のストレスポイントになるはずです。
色:少し黒く、深くなって「いい感じ」に
そして良い変化。栗の床は2年で少しずつ色が深くなり、落ち着いた色合いになってきました。新築時の「明るすぎるかな」という印象は消えて、家全体がなじんできた感覚があります。

この写真の色の差が、そのまま「2年分の経年変化」です。どちらが良い色かは好みですが、私たち夫婦は迷わず奥(変化した方)が好きです。
新建材は「新品のときが一番きれいで、あとは劣化していく」。無垢材は「時間とともに変化して、味になっていく」。この違いが、2年住むと体感として分かります。

あと、これは理屈ではないのですが——栗の床は裸足で歩くと本当に気持ちいいです。夏はさらっと、冬はひやっとしない。わが家は一年中裸足なので、毎日この気持ちよさを踏んでいることになります。
塗り壁の2年後|角には手垢。でも「職人の表情」が勝つ
塗り壁の方はどうか。こちらも正直に書きます。
- 子どもの手垢は、つきます。うちの子たちは家の中で鬼ごっこをするので、曲がり角の壁には手をついた跡がうっすらあります
- ただ、白一色のビニールクロスと違って、塗り壁は職人さんの手仕事による塗りムラ=表情があるので、多少の汚れが悪目立ちしません。「気にならない」が2年住んだ実感です
- 触り心地がいい。ざらっとした質感は、ツルツルのクロスにはない心地よさがあります
- 心配していた大きなひび割れは、いまのところ目立つものはありません
塗り壁や無垢材のような自然素材には調湿性があると言われます。効果を数字で証明はできませんが、わが家の室内湿度が一年を通して快適な範囲に収まっていることは乾燥の実測記事に書いたとおりです。
メンテナンス:2年間、何もしていません
「無垢床はオイルを塗り直したり、手入れが大変なんでしょう?」とよく聞かれます。わが家の答えはシンプルで、2年間、何もしていません。普段の掃除はロボット掃除機と普通の掃除だけ。特別なお手入れはゼロです。
もちろん、丁寧にオイルメンテナンスをすればもっときれいに保てるのだと思います。でも「何もしなくても、傷も色変化も込みでいい感じに育っている」のが、ズボラなわが家のリアルです。メンテナンスの手間を理由に無垢床を諦めようとしている方には、「何もしないという選択肢もある」とお伝えしたいです。
無垢床・塗り壁が向く人、向かない人
向いている人:経年変化を「味」として楽しめる人。裸足の気持ちよさや素材の質感を毎日感じたい人。多少の傷や汚れより、空間全体の心地よさを優先する人。
向いていない人:新品の状態をずっと保ちたい人。傷やシミが一つあると気になってしまう人。この場合、無垢床はストレスの元になるので、高品質な複合フローリングの方が幸せだと思います。
大事なのは、「無垢床=いいもの」ではなく「自分の性格に合うか」で選ぶことです。そして選ぶなら、わが家のように「時間が経ったときにどうなるか」を工務店に聞いてから樹種を決めるのがおすすめです。自然素材の施工に慣れた会社なら、この質問に経験ベースで答えてくれます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 無垢床の傷は、やっぱり気になりますか?
傷は確実につきます(わが家は子ども3人で2年、傷だらけです)。ただ無垢材は中まで同じ木なので、傷が「破損」ではなく「表情」としてなじみます。新品を保ちたい方には向きませんが、経年を楽しめる方なら気にならなくなります。
Q2. 水まわりの無垢床はどうすべきですか?
わが家の洗面まわりの床には、実際に水シミがあります。シミが気になる方は、洗面・脱衣所だけタイルなど水に強い床材に切り替える設計を検討してください。ここは無垢床の弱点が一番出る場所です。
Q3. メンテナンス費用はどのくらいかかりますか?
わが家は2年間メンテナンスゼロ・費用ゼロです(普段の掃除のみ)。オイル塗り直しをする場合も、基本的にDIYできる作業なので、維持費が大きくかかるものではありません。
まとめ|きれいには保てない。でも、いい家になっていく
- 栗の無垢床、2年で傷も水シミもある。特に洗面まわりの水シミは事実
- でも色は深くなり、新築時より良い表情に。「時間が経ったときにいい色になる」前提で樹種を選んだのが正解だった
- 塗り壁は角に手垢がつくが、職人の塗りの表情のおかげで悪目立ちしない
- メンテナンスは2年間ゼロ。それでも味になっている
- 向き不向きは性格次第。「新品を保ちたい人」には正直おすすめしない
この家の住み心地の全体像は2年住んだ総まとめ記事へ。無垢床・塗り壁を含めた「素材コスト」が建築費のどこに乗るのかは工務店とハウスメーカーの比較記事で書いています。
そして、この素材たちを含めて家づくり全体にいくらかかったのか。費用・光熱費・後悔まで全部書いた有料記事もあります。
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