結論:我が家は真夏の九州でも、家じゅう24〜25℃。外出から帰っても、家の中はひんやりのままです。ただし「高気密高断熱の家は夏暑い」という説は、じつは半分本当。カギは「日差しを家に入れない工夫」にありました。2年住んだ実体験でお話しします。

「高気密高断熱の家って、魔法瓶みたいなものでしょ? 冬は暖かくても、夏は熱がこもって暑いんじゃないの?」——家を建てる前、私も同じ心配をしていました。

しかもうちは九州。夏の暑さは全国でもトップクラスの土地です。実際に2年暮らしてどうだったか、正直にお話ししますね。
ネットで「高気密高断熱 夏」と検索すると、「暑い」「後悔」という言葉が並びます。これから建てる人にとっては、一番の不安ですよね。
この記事では、「高断熱の家は夏暑い」説は本当なのかを、九州の猛暑で2年過ごした我が家の実体験で検証します。
※この記事は2026年7月時点の情報です。「我が家」と書いた部分は2年間の実体験・実測です。
正直に言うと、「夏暑い」説は半分本当です
まず、意外に思われるかもしれませんが、正直に書きます。「高断熱の家は夏暑い」は、条件によっては本当に起こります。
断熱とは「熱を通しにくくする」こと。冬は暖かさを逃がさない、夏は外の暑さを入れない——それ自体は正しいのですが、ひとつ落とし穴があります。
窓から入る「日差し」です。
強い日差しが窓から入ると、室内で熱に変わります。高断熱の家はその熱を外に逃がしにくいので、日差しへの対策をしていない高断熱住宅は、本当に「暑い家」になってしまうのです。魔法瓶に熱いお湯を注げば、ずっと熱いままなのと同じ理屈です。

つまり「高断熱だから暑い」のではなく、「日差し対策をしていない高断熱の家が暑い」が正確です。ネットの「夏暑くて後悔」という声の多くは、ここが原因だと思います。
カギは「日差しを入れない工夫」。我が家がやった2つのこと
では、我が家はどうしたか。夏対策の主役は、この2つです。
①軒(のき)を深くした
屋根の張り出し部分=軒を、深めに設計しました。軒が深いと、太陽が高い夏の日差しは室内に入らず、太陽が低い冬の日差しは奥まで入ります。昔ながらの日本家屋の知恵ですが、これが理にかなっているんです。
②窓の外にシェード(日よけ)をつけた
さらに、窓の外側にシェードをつけています。ポイントは「外側」であること。日差しは、窓の内側のカーテンで防ぐより、窓の外で防ぐほうが圧倒的に効果的です(室内に入る前に熱を止められるため)。

じつは我が家がパッシブハウスの認定を取るとき、シェードなどの日射対策は「必須」でした。認定の計算では、冬の暖かさだけでなく「夏に暑くなりすぎないこと」まで審査されるんです。「高断熱=夏暑い」にならないよう、最初から設計に組み込まれているんですね。
で、実際どうなの? 九州の真夏のリアル
前置きが長くなりました。2年住んだ実際を、正直にお答えします。

外出から帰ってきても、家の中は「ひんやりのまま」
真夏の外出から帰ってきたとき。普通の家なら「モワッ」とした熱気に迎えられますよね。我が家は、ひんやりしたままです。熱がこもるどころか、外の暑さと切り離された別世界。玄関を開けた瞬間に涼しい、あの感覚は毎回ちょっと感動します。
室温は家じゅう24〜25℃。エアコンは26℃設定でつけっぱなし
夏の我が家は、エアコン26℃設定・24時間つけっぱなしの自動運転。これで家じゅうどこも24〜25℃に保たれます。リビングも廊下も脱衣所も、温度差がほぼありません。
ジメジメしない
九州の夏といえば湿気ですが、計画換気のおかげで室内はジメジメしません。温度だけでなく湿度まで快適なのが、住んでみて一番ありがたいところです。
熱帯夜でも、一年中快眠
寝室も同じ温度なので、熱帯夜でも寝苦しさとは無縁。タオルケットで気持ちよく眠れます。「夜中に暑くて目が覚める」が消えると、日中の元気がぜんぜん違います。
「2階が暑い」問題は?
よく「2階が灼熱になる」と聞きますが、我が家は平屋なので、そもそもこの悩みがありません。ただ、2階建ての高断熱住宅でも、日射対策と空調計画がしっかりしていれば、上下の温度差は小さくできます(家全体を一体で冷やす設計かどうかがポイントです)。
気になる夏の電気代は?
「24時間つけっぱなしなんて、電気代が怖い」と思いますよね。我が家の実測では、猛暑のピーク月でも、売電を差し引いた実質負担は約19,300円(5人家族・オール電化)。冷房だけでなく、給湯も調理も全部込みの金額です。
夏の電気代のくわしい中身は、こちらで公開しています。
まとめ:「夏暑い」は、対策次第。九州でも快適に暮らせます
- 「高断熱=夏暑い」は半分本当。日差し対策をしていない高断熱の家は暑くなる
- カギは軒を深く+窓の外のシェード。日差しを「家に入る前」に止める
- パッシブハウスの認定では、夏の暑さ対策まで審査される(我が家はシェードが必須だった)
- 我が家の実際:帰宅してもひんやり・家じゅう24〜25℃・ジメジメしない・熱帯夜も快眠
- 猛暑月の電気代も実質約19,300円(実測)

これから高断熱の家を建てる方は、断熱の数字だけでなく、「夏の日差しをどう防ぐ設計になっていますか?」と工務店さんに聞いてみてください。ちゃんと答えてくれる会社なら、夏も快適な家になるはずです。
室内の熱中症の話や、我が家の家全体の住み心地は、こちらもどうぞ。
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そして、夏の快適さに「いくらかかったのか」。光熱費・初期費用・後悔まで、お金のリアルを全部書いた有料記事もあります。家づくりの判断材料にどうぞ。
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