結論から言います。2年間、家の中でゴキブリを見たことは一度もありません。ただし正直に言うと、コバエとハエトリグモは見たことがあります。「高気密の家は虫が入らない」は半分本当で半分は言い過ぎ——なぜゴキブリだけが完璧にゼロなのか、その理由と、唯一やっている「数百円の対策」まで、2年住んだ実感で正直にお話しします。

虫が苦手な人ほど気になるところだと思うので、見栄を張らずに正直に書きますね。
前の家では夏の恒例だった「あの遭遇」が、消えた
前に住んでいた家では、夏になると年に何度か「あの黒い影」との遭遇がありました。夜、キッチンの電気をつける瞬間の、あの少し身構える感じ。経験がある方なら分かると思います。
今の家(九州の高気密高断熱住宅)に住んで2年——あの「身構える感じ」ごと、暮らしから消えました。スリッパを構えたことも、殺虫剤を買い足したことも、一度もありません。
ただし、コバエとハエトリグモは見たことがあります
ここは正直に書きます。コバエは見たことがあります。ハエトリグモも見たことがあります。「高気密の家だから虫は一切ゼロ」ではありません。この違いには、ちゃんと理由があります。
コバエは「侵入」ではなく「発生」だから、気密とは別問題
コバエが出る主な原因は、外からの侵入よりも生ゴミや排水口など、室内での発生です。どんなに気密性が高い家でも、生ゴミを放置すればコバエは湧きます。つまりコバエ対策は、気密性能ではなく生活習慣(ゴミの管理)の問題だということです。ここを「高気密なのにコバエが出た」と勘違いしないよう、注意が必要です。
ハエトリグモは、むしろ歓迎したい存在
ハエトリグモは巣を張らず、小さな虫を食べて歩いてくれる、いわば益虫です。人を刺したり噛んだりすることもほぼありません。正直、見つけても「まあ、いてくれていいか」というくらいの感覚です。
なぜゴキブリだけは、ここまで見事にゼロなのか
ここが今日一番伝えたいことです。私たちの感覚では、理由は間違いなく「気密性」です。
我が家はC値(気密性能)が実測0.3cm²/m²。すきま風というものを、この2年でまったく感じたことがありません。「どこからか冷たい風が入ってくる」という感覚そのものがない——ということは、虫が歩いて侵入できるようなすきまも、本当にないんだろうなと感じています。ゴキブリやアリのような「歩いて・這って侵入する虫」は、気密性の高さがそのまま防御になります。一方でコバエのように「発生する虫」には、気密は関係ない。この違いが、我が家の結果にそのまま出ていると思います。
もう一つの理由:壁を貫通する配管の数が、そもそも少ない
加えて、我が家はエアコンが2台しかありません。換気・冷暖房を1台でまかなうComfohome 200と、保険で置いている補助エアコン1台の合計2台です(Comfohome 200のレビューはこちら)。ほかに外壁を貫通する配管というと、お湯を作るエコキュートくらいのもの。部屋ごとに壁掛けエアコンを何台も設置している家に比べると、外壁を貫通する配管の数(=虫の侵入経路になり得る場所)そのものが少ないんです。
気密性で「すきま」をなくし、配管の数を減らして「入り口」自体を減らす。この2つが重なって、ゴキブリ2年ゼロにつながっているんだと思います。
(気密性能の数字の意味はUA値・C値の解説記事で詳しく解説しています)

虫対策のために家を建てたわけではないんです。断熱・気密の性能を上げた結果、ついてきた「おまけ」。快適さと防虫が、同じ理由から生まれているのが面白いところです。
窓は普通に開けます。網戸はちゃんと使う
「高気密の家だから窓を開けない」というイメージを持たれることがありますが、そんなことはありません。我が家も窓は普通に開けますし、そのときは網戸を使います。気密性が高いからといって、生活が特殊になるわけではないんです。
唯一やっている対策:室外機のドレンホースに虫除けキャップ
正直に言うと、完全に「何もせずゼロ」というわけではありません。エアコンの室外機から伸びるドレンホース(排水管)の先端には、市販の虫除けキャップを取り付けています。このホースは配管の中が空洞になっていて、実は虫が侵入しやすい弱点になり得る場所です。ここだけは、気密性能とは別に、ひと工夫しています。
この対策自体は数百円で買えるパーツで、特別なことではありません。ただ、家じゅうの弱点をこうして一つずつ潰していくことが、結果的に「ゴキブリ2年ゼロ」につながっているんだと思います。
これから建てる人へ:虫対策は「気密」と「配管の隙間対策」のセット
- 気密性能(C値)が高い家を選ぶ。歩いて侵入する虫の対策になります
- 気密測定を全棟でしている工務店を選ぶ。数字は施工の丁寧さの証明です(工務店の選び方はこちら)
- エアコンの配管・ドレンホースなど、隙間になりやすい場所に、忘れず虫除けキャップをつける
- コバエ対策は別物と割り切り、生ゴミの管理などの生活習慣で対応する
よくある質問(FAQ)
Q1. 高気密の家は本当に虫が入らないんですか?
「歩いて侵入する虫」(ゴキブリ・アリなど)には効果があります。我が家は2年間ゴキブリを一度も見ていません。ただしコバエのように室内で発生する虫には、気密性能は関係ありません。
Q2. 窓を開けたら虫が入ってきませんか?
網戸を使えば普通の家と同じです。我が家も窓は普通に開けています。高気密だからといって、窓を開けられなくなるわけではありません。
Q3. 虫対策で何か特別なことをしていますか?
エアコンの室外機から伸びるドレンホースの先端に、市販の虫除けキャップをつけています。配管まわりは気密性の高い家でも唯一の弱点になりやすいので、ここだけはひと工夫しています。
まとめ
- ゴキブリは2年間ゼロ。理由は気密性能(C値0.3)で、すきま風を感じたことが一度もないこと
- ただしコバエ・ハエトリグモは見たことがある。コバエは気密と無関係な「発生」の問題
- 窓は普通に開ける。網戸を使えば生活は変わらない
- 唯一の対策はエアコンのドレンホースの虫除けキャップ。数百円の工夫
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